核磁気共鳴(NMR)は、様々な形で化合物の構造分析に活躍するが、実は定量手法としても非常に強力な手法です。特に固形の混合物をそのまま測定し、化合物や結晶多形を区別して分析できることから、他の分析装置にはない使い方もできます。今回はNMRの緩和時間を使った定量の基礎的な原理の説明とどのような情報が得られるかを説明します。また装置の使い勝手についても紹介していきます。
NMRの基礎
2. 飽和回復法の原理
3. 固形成分の定量分析の実際
堤遊
主幹研究員「幅広くなんでもやる」をモットーとして、溶液、固体、LC-NMR、ケモメトリックスなど分野を問わず実際になんでもやっています。日々NMRとその周辺技術の応用とあらゆる業界への普及にまい進しています。最近の個人的な興味は機械学習とブロックチェーン。