Preclinical imaging 1154x400

前臨床イメージング-新薬開発に新たな洞察をもたらす技術

分子イメージングでは、生きた実験対象の生物学的、生化学的プロセスを非侵襲的に検証することができます。新薬開発に応用できる将来性のあるイメージング技術は多く、これらによって疾病そのものや、新薬開発過程における前臨床、臨床の薬剤活性に関する理解が進むことが期待されています。さらに、最も成功する確率の高い候補薬を選定することや、最終的に失敗に終わる可能性のある薬剤の開発を中止するといった判断に影響を与えることにも繋がります。イメージング技術は、全身イメージングと経時的変化(ダイナミックイメージング)を通じて、薬剤の運命を非侵襲的方法で推定できる可能性を秘めています。

ポジトロン断層撮影法(PET)は、これまでと比較し、最も高感度で定量的なイメージングモダリティーです。in vivoイメージング技術は高度な前臨床研究の中核をなすものです。新薬開発をサポートするためには再現性のある長期的な研究で、動的生物学的プロセスや遺伝子発現、酵素活性やタンパク質発現、そして疾病の進行や治療、新薬の体内分布、薬力学や薬物動態などの理解が欠かせません。

低分子創薬の初期の段階では、候補物質を迅速に排除しなければならないため、ラベルフリー分析による特性解析とマッピングの双方を兼ね備えた直接かつ定量的に測定できる研究開発用の分析ツールが採用される傾向にあります。研究者たちの要求は最も見込みのある低分子化合物を特定することであり、現在は大手製薬会社が使用している超ハイスループットスクリーニングと同様の技術が使用されています。

質量分析法(MS)を組み合わせ、 マトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)イメージングによって、組織サンプルをラベルフリーで測定する技術も提供しています。タンパク質、脂質、薬剤や代謝物の分布をマッピング、画像として可視化できます。MALDI質量分析イメージング(MSI)によって、候補薬剤や関連する代謝活性の空間分布、組織生理機能の理解などが容易になります。

MALDIイメージングは標的解析にも非標的解析にも対応できます。標的解析の典型的な例は解剖学的組織内の薬剤と代謝活性の分布測定です。また、非標的解析の代表的な例は新薬開発中の低分子と高分子の双方におけるタンパク質、グリカン又は脂質バイオマーカーを探索することであり、より安価な治療を迅速に提供するという業界全体の目標に向けて重要な鍵を握っています。