環境モニタリングシステムEM 27は、大気中の化学物質のリモートセンシング用に設計・最適化されたオープンパスのフーリエ変換赤外(FT-IR)分光計です。高感度、機械的安定性、高速性を兼ね揃えている装置で、幅広いアプリケーションに使えます。例としては、煙突の排気ガス測定等の工業的な大気質モニタリングが含まれます。さらに、このシステムは学術研究、特に火山や山火事からの排出ガスの測定にも優れています。また、ファーストレスポンダーが危険な化合物を遠隔から検出するのにも非常に効果的です。
内部光源により自動で輝度校正を行います。このシステムは過酷な環境下での現場運用に耐えうるよう強化されており、現場でのリアルタイム測定と分析が可能です。実績のあるBruker RockSolidTM 干渉計と斬新なデザインのセンサーモジュールにより、システムは機械的な衝撃や振動に耐性があります。
パッシブモードで使用する場合、EM27はガス雲の背後にある物体から放射される熱放射、またはガス化合物自体から放射される熱放射を光源として、ターゲット化合物の吸収または発光スペクトルを測定します。そのため、EM27は人工的な光源や反射面を必要としません。パッシブモードでは、ユーザーが好きな方向を選んで測定することができます。
EM 27は、オプションとして外部アクティブ光源を使用することもできます。システムが外部光源に向けられるアクティブモードでは分光計と光源間の光路長が明確になります。そのためアクティブモードでは、ガス化合物の濃度を定量することができ、検出限界はさらに下がります。
EM 27の設計は、エミッション測定用に最適化されています。高い光学スループットと低ノイズにより、ターゲット化合物の検出下限を低く抑えています。この超高感度により、EM 27はわずか数ppmの濃度のガス雲さえも識別することができます。さらに、システムから5km以上離れていてもガス雲の検出が可能です。
EM 27は、専用ソフトウェアOPUS RS/Eを使用し、システムの制御、測定、データ解析を自動で行います。このソフトウェアは使いやすく、迅速な操作のために最適化されています。ターゲットガスに対する校正は不要で、輝度構成および大気ガスの補正は自動的に行われます。バックグラウンド測定も不要です。
EM 27の標準ライブラリには、リアルタイム定性のための40種類以上の化合物が含まれています。さらにオプションとして、分析後のスペクトルライブラリ検索用に400以上の化合物を含む拡張ライブラリがあります。
当社のリモートセンシング分析装置とソリューションの詳細については、こちらから資料をご確認頂けます。