リード化合物の発見と最適化

フラグメントライブラリーの品質チェック、カクテルデザイン、ヒット化合物の自動同定から、解離定数（Kd）の定量的評価およびリガンドの3D解析におよぶ完全なワークフローです。

ライブラリーの定義

• Mnova Gears, Verify および qNMRによるフラグメント化合物ライブラリーの品質チェック
• MixDesignによるカクテルデザイン

ライブラリースクリーニング

• SampleJetによるスクリーニングサンプルの取り扱い
  
• 標準およびカスタマイズ可能な¹Hおよび¹⁹F NMRスクリーニング実験を自動で実行
  
• CryoProbe(QCIF)による ¹H および ¹⁹Fの高感度測定
  
• FBSとMnova Screenを用いることで ¹H および ¹⁹Fのヒット検出を自動化

構造生物学

Mnova Bindingは、タンパク質-リガンド滴定2D HSQCを自動で処理し、ピークの動きを追跡し、複数のピークのKdを計算します。

リード化合物の最適化

溶液中の遊離リガンドがとっている立体構造は、ターゲット医薬品との結合親和性に影響を与えます。従って三次元構造解析は、リード化合物の最適化を加速するために役立ちます。
Mnova StereoFitter は、各種NMR実験（qNOE、化学シフト、Jカップリング）を活用して、三次構造のグループを生成します。

• IconNMRを用いた ¹H および ¹⁹F NMRスペクトルの自動測定。デフォルトの実験は、ブルカーライブラリーに含まれます。
  - 溶媒消去付き¹H NMRスクリーニング実験：¹H 1D、飽和移動差スペクトル（Saturation Transfer Difference, STD）法、waterLOGSY法
  - T2 および T1rho
  - ¹⁹F デカップリング、スクリーニング実験
  
• TopSpinのフラグメントベースのスクリーニング機能は、スペクトル測定と解析の橋渡しをします。スペクトルを測定すると、Mnova Screenによってデータが自動解析されます。 結果はPower Pointのようなフォーマットで、Mnova Screenに表示されます。
  
• タンパク質のシグナルを観察するスクリーニングでは、化学シフト摂動 (CSP)法を使用します。リガンドの量を増加させ、ターゲットのH-C相関実験（HSQC）を行います。 データはMnova Bindingで解析し、データの可視化とKdの算出が行われます。
• Mnova StereoFitterは、様々な形式のNMR実験データを元に、三次構造およびコンフォメーションの可能性を計算します。現在、StereoFitterは、最適な三次構造の候補を計算するために、4種類の異なるタイプの実験データ、即ちNOE, RDC, Jおよび化学シフト、を扱うことができます。
• ワークフローは、Mnova DBを使用して、例えば、フラグメントスクリーニング実験中に頻繁に使用されるスクリーニングデータやフラグメントの1Dスペクトルなどを保存することができるように、強化することができます。
  

• フラグメント結合に対するNMRの感度は、フラグメントが予想される弱い親和性の範囲（解離定数Kdは[μM]から数[mM]の範囲）と、理想的に一致します。
• NMRスクリーニング実験では、結合情報とリガンドの構造情報を提供します。
• NMRは、溶液中のリガンドの構造を実験的に決定（三次元解析）し、溶液と結合状態の間の構造変化を解明するユニークな手法です。
• ¹⁹F NMRシグナルはリガンド由来から得られ、またそれは幅広いスペクトルに分離して観測されることが、¹⁹Fスクリーニングを魅力的な手法にしています。
  -  30種類のフラグメント混合物に対応
  -  T2の影響が強く高感度
  -  選択性：フッ素を含まないタンパク質サンプル
  -  市販の¹⁹F フラグメント化合物ライブラリー
• 典型的なスクリーニングでは、何百ものスペクトルを生成することができます。自動化された堅牢なデータ解析ソフトウェアによって、マニュアル操作は最小限で済み、再現性に優れたリード化合物の発見や最適化が可能です。
• 必要なソフトウェアツールはすべて、新しいLead discovery and Optimisation製品に含まれています。詳細についてはお問い合わせください。