製薬向けのNMR & ESRソリューション

minispec Form Check

使いやすい卓上型NMRシステムで、異なる結晶多型体からなるもの、非晶質を含む結晶多型体など、固体混合物中の成分を定量することができます。
非破壊的
省スペース
正確

使いやすいベンチトップシステムでありながら強力なNMRの分析能力を持つことで、異なる薬剤成分や異なる性状の固形物の定量が可能です。

材料科学では、製剤物質のような固体混合物中の成分の定量が重要です。特に製薬業界では、薬剤開発の初期から製造段階まで、固体形状の原薬が医薬品の製造や保管によってどのような影響を受けるのか、また添加剤とどのように相互作用するのかを把握することを含めて、API(原薬)の形状の特性解析と定量が重要な役割を担っています。しかし現在の定量法には、高額、キャリブレーションに手間がかかる、精度が不足しているなどの課題があると考えられます。

ブルカーでは、APIの非晶質(アモルファス)等の物理的形状をモニターして定量するために、信頼性が高く比較的安価なTD-NMR(時間領域核磁気共鳴法)を活用します。特許取得済みのminispec Form Checkでは、固体混合物に予測される成分のフィンガープリントとして 1H あるいは 19F の緩和時間データを用います。これにより、面倒なキャリブレーションやデリケートなサンプル調製、高度な専門知識が不要です。

特長

  • 卓上型 minispec mq20装置を使用: 設置面積が小さく、冷媒不要、多用途、安価な維持費
  • 1H および 19F でのセットアップが可能
  • 10 mm または 18 mm のガラス試料管の選択が可能
  • 10mmオプションでは温度可変(+5~+65°C)
  • 個別の実験開発ができるリサーチモードへのアップグレードが可能
  • 実績のあるDynamics Centerには、特許取得済みの解析メソッドが付属
  • サンプルオートメーションシステムへのアップグレードが可能

利点

  • APIの他に結晶多形や非晶質、添加剤が存在する状態で、APIの主たる形状を精密に測定可能
  • 試料の構造や同質性(錠剤、ゲル、ポリマー等)の要件なし
  • 卓上型システム:設置場所を選ばず小型で低コスト
  • 容易な操作:キャリブレーションからプロジェクトレポートまで、専門性を必要としないワークフロー
  • 最小限の試料調製
  • 容易で迅速なキャリブレーション
  • 特許取得済みの自動定量解析
  • 非破壊的かつ非侵襲的:試料は他の目的に再利用可能

仕様

minispec Form Checkでは、卓上型 minispec mq20 TD-NMR装置で測定した純粋な成分はもちろん、添加剤も、1Hまたは 19F T1の飽和回復曲線(SRC)と分析対象物質のSRCを比較することにより定量が可能です。この手法の新しい点は、エラーの原因となることが多い、完全な緩和時間解析を必要としない点です。代わりに、基準SRCの線形結合を使って混合物のSRCにフィッティングします。この線形結合の係数を、純粋な成分の相対的な量比に直接置き換えることができます。なお成分の緩和特性によっては、精度を0.5%まで抑えることができます。

minispec Form Check は、他の技術(PXRD、ラマン、IR)とは全く異なる角度から固体形状の定量化にアプローチします。時間領域(TD)装置であるため、フーリエ変換は不要で周波数領域を持ちません。

minispec Form Checkは、緩和時間(この場合はT1緩和)に基づいて成分を分別し分けます。通常、薬剤の結晶形態と非晶質形態のT1緩和時間は大きく異なります。従ってこの手法は特に、PXRDでは困難で大きな定量誤差を伴うような低濃度の非晶質(LOQ < 1%)の定量に、理想的です。

Polymorphs

LabScape

磁気共鳴および前臨床イメージング向けのサービスとライフサイクルサポート

ブルカーは、最初のお問い合わせから評価、据え付け、その後装置が寿命を迎えるまでの購入サイクル全体を通して、お客様に比類のないサポートを提供することをお約束します。

LabScapeの保守契約、On-Site、On-DemandおよびEnhance Your Labは、現在の実験室に適した保守とサービスを行うために、新しいアプローチを提供するよう設計されています。