NMR ソフトウェア

AutoCalibrate

AutoCalibrateはパルス幅、温度、シムなどの重要ないくつかのパラメーターを監視し、分光計を常に最適な状態に維持するソフトウェアです。AutoCalibrateは毎日起動するよう設計されており、安心して測定を開始できます。

優れたデータを

常にどなたでも

日常的な作業を自動化
誰もが自分のタスクを整理し管理するための助けを必要とします。日常的なNMRのメンテナンスや校正は、AutoCalibrateに任せられます。
自動立ち上げ
レポート出力まで!全ての作業は深夜に予定され、レポートは朝一番に確認できるよう全て自動で行われます。
問題の発見と復旧
毎晩、定期的に収集されるデータを確認することで、NMR分光計の一般的な問題を解決するために必要な情報を手に入れることができます。


自動校正によってNMRを適切に調整された状態に維持

AutoCalibrateは、いくつかの重要なパラメーターを監視しており、ユーザーが常に優れたデータを取得できるようにします。 ユーザーはこのパラメータによって、実験で最高のS/N、最小のアーティファクト、最高の分解能を得ることができます。 AutoCalibrateは、実行するサンプルの種類に関係なく、全てのユーザーが使用できます。 チェックされるパラメータは、ほぼ全てのNMR実験で使用されるグローバルパラメーターです。

  • パルス時間 – アーティファクトを最小限に抑えた最適な信号に最適化
  • 温度 – アーティファクトやシミングの問題を減らすために安定性を最適化
  • 3D シミング – 毎日ベースとなるシムセット(X、Y、Zシム)を作成し、分解能を最適化するとともに、日常的なシム調整にかかる時間を短縮します(Zシムのみ)
  • 定量 – qNMRの整合性を確保することで、ユーザーが装置の校正に信頼を持てるようにします。
     

優れたNMRデータを生成するための重要な要素

AutoCalibrateの目的は、TopSpinまたはIconNMRのどちらを使用していても、また、初心者や熟練者であるかどうかに関わらず、全てのユーザーが優れたデータを生成できるようにすることです。
 

パルスキャリブレーション

プロトンとカーボンのパルス長を維持することで、収集された大多数のNMRデータが、最高のS/N比と最小のアーティファクトで取得されていることを保証します。 パルス長のチェックはAutoCalibrateで自動化されており、パルステーブルを更新したり、更新情報をレポート形式で毎日出力することもできます。 寝ている間に校正が行われ、目覚めるとパルスキャリブレーションが完了しています。 非常に簡便です。
 

温度校正

温度を一定かつ正確に保つことで、化学シフトが安定し、複雑なスペクトルでもアーティファクトが少なくなります。 AutoCalibrateは、適切な流量に設定し、ヒーター出力を校正し、温度の補正を行います。

 

シムキャリブレーション

AutoCalibrate標準サンプルに対して、ベースとなる3Dシムプロットを作成することで、ユーザーのサンプルの1Dシミングをより迅速かつ正確に行い、トラブルシューティング情報を得ることができます。

 

定量

AutoCalibrateサンプルには、非常に正確な量(具体的には0.5mM)のDSSが含まれています。 この試料を用いて、qNMRの信号応答を確認し、精度が定まるように校正することができます。

 

パルスキャリブレーション

Parameter Behavior
プロトン 90° パルス

水信号を用いて、AutoCalibrateを5点で実行して最適な360°パルスを決定し、Prosolテーブルから期待される360°パルスと比較します。

  • 偏差≦5% = 何もしない
  • 偏差>5% = Prosolテーブルを修正
  • 偏差10%以上 = プロトンの感度を調べる標準試料を用いてProsolを手動でチェックするようユーザーに警告
13C 90° パルス

DSS の13Cサテライトシグナルを使用したAutoCalibrateは、3点で実行して最適な90°パルスを決定し、Prosolテーブルから予想される90°パルスと比較します。

  • 偏差≦20% = 何もしない
  • 偏差 >20% = 13Cの感度を調べる標準試料を用いてProsolを手動でチェックするようユーザーに警告

温度

パラメーター 動作
温度 298K

  • AutoCalibrateは、チラーがある場合はチラーをオンにし、298Kに近づくようにします。
    - システムに問題がある場合は、303Kまで振ります。
    - それでも問題が解決しない場合は、305Kに振ります。
  • AutoCalibrateは、現在のVTガスの流量を測定し、設置されているプローブのPICSに記載されている値に修正します。
  • その後、AutoCalibrateはセルフチューニングを実行し、サンプルを再ロックします。
  • 最後に、AutoCalibrateは、D2Oのロック周波数に対するDSSピークの化学シフトを使用して温度を決定します。

測定された温度が298Kから0.1K以上乖離している場合は、測定された開始温度とその開始温度+5Kを使用して新しい温度較正曲線がつくられます。
 


シミング

パラメーター 動作
3D シミング

AutoCalibrateは、3Dシムを実行します。 シムが成功したことを確認するために、線幅をテストした後、良いシムファイルを保存します。

  • DSS信号の線幅の基準は2Hz以下です。
  • 必要に応じてトラブルシューティングに使用できるよう、TopShimマップを保存
  • クライオプローブのZ-オフセット補正の決定


定量NMR

パラメーター
動作
qNMR テスト


AutoCalibrateでは、パラメータセットPROF1Hを使ってDSSの濃度を測定し、0.5mMとなることを確認します。 その後、ERETIC IIルーチンとパラメータセットPROF1Hを使用して未知の濃度の試料を測定します。

  • 0.5mMが25%以上の偏差=他のパラメータセットを検討するために、ユーザーが定義した全てのERETIC IIの校正値をテストするようにユーザーに警告します。

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