X線回折

EIGER2 R 検出器シリーズ

ハイブリッドフォトンカウンティング技術を用いた0D / 1D / 2Dマルチモード検出器
0/1/2D
データ記録モード
マルチモード検出器をD8プラットフォームに統合し、あらゆるサンプルに最も効果的な測定を
100-500mm
可変サンプル-検出器間距離
アプリケーションに応じた検出角度範囲とピクセル角度分解能を両立する連続可変検出器距離
75μm
ピクセルサイズ
すぐれた角度分解能と電荷共有効果による強度減少を最適化
最もすぐれたXRDプラットフォームに対応した次世代HPC検出器
D8シリーズ with EIGER2 R 検出器

最もすぐれたXRDプラットフォームに対応した次世代HPC検出器

D8 ADVANCE / D8 DISCOVERシリーズ対応のEIGER2 R 250Kと500K検出器は、使いやすい0D / 1D / 2Dマルチモード検出器です。

ハイブリッドフォトンカウンティング (HPC) 検出器は、多くの放射光施設での高い実績を誇るDECTRISの革新的な第2世代EIGER技術をベースにしています。75 x 75 µm2 pixel 以上の広い検出領域と精細な分解能で、広い2次元範囲を余すことなく記録します。2つのエネルギーしきい値と広いダイナミックレンジにより、微弱な回折信号から強い信号まで正確な記録を可能にします。DIFFRAC.SUITEソフトウェアアーキテクチャへのEIGER2の完全かつ有機的に統合され、人間工学デザインを採用した検出器マウントや専用アクセサリーにより、Brukerはパワフルで使いやすいXRDソリューションを実現しました。

EIGER2検出器シリーズは粉末回折から材料研究にいたるまで、幅広い測定方法に対応します。EIGER2はいわゆる多目的検出器の機能にとどまらず、すべてのアプリケーションにおいて、すぐれた結果を導き出します。

新しいEIGER2 R 250K検出器は、等方的な検出領域と25万画素以上のピクセルを備え、粉末X線回折や逆格子空間マップの超高速データ記録に最適です。さらに、そのすぐれたダイナミックレンジにより、強度減衰板を用いることなくHRXRD測定やXRR測定が可能です。

500,000ピクセルを有するEIGER2 R 500Kは、長手方向に1,000以上の素子を有し、雰囲気制御下における高速in-situ測定や高速二体分布関数 (PDF) 解析に対応した広域1D XRD測定を実現します。加えて、SAXS測定、極点図測定、微小部X線回折などの2D XRDアプリケーションに最適な角度分解能を提供します。

すぐれたメリット

マルチモード検出器

EIGER2検出器はDIFFRAC.SUITEソフトウェアアーキテクチャへ有機的に統合されました。0D、1D、2Dデータ記録モードは、ステップスキャン、連続スキャンのみならず、ブルカー独自の高度な測定モードを力強くサポートします。特許技術のリアルタイム補正アルゴリズムにより、2Dスキャンデータにおいても画像歪のない最高のデータ品質が保証されます。

EIGER2はどのようなサンプルに対しても、あらゆるデータ記録アプローチを効率的にサポートし、最高の回折データを得ることができます:

  • 0Dモード: 表面ラフネスの大きいサンプルやコーティングサンプルの平行ビーム法測定、エピタキシャル薄膜の高分解能XRD
  • 1Dモード: Bragg-Brentano集中法における反射法や透過法を用いた粉末サンプルの高速測定、エピタキシャル薄膜の逆格子空間マップ (RSM)
  • 2Dモード: 微量サンプル、優先配向や粗大粒サンプル、微小部マッピング、残留応力、極点図解析

かつてない人間工学デザイン

スナップショットモードによる高速粉末回折のために広い2θ記録領域が必要な場合も、極点図測定に広いγ記録領域が必要な場合も、SAXS/WAXSにおいて回折強度を広範囲に記録したい場合も、近接ピークを分離する高分解能が必要な場合も、EIGER2検出器を利用すれば、装置構成の最適化に要する時間を大幅に短縮できます。

Universal Detector Mount Plusの独創的なデザインは、検出器の搭載方向やサンプル間の距離を工具なしで変更することができ、データ品質を妥協することなく、異なるアプリケーション間での迅速な切り替えを可能にします。

  • 小型・軽量デザインで、検出器搭載方向と組み合わされたアクセサリーをリアルタイムで認識
  • フェイルセーフ機能を有する検出器マウントデザインが検出器搭載方向の迅速切り替えを実現 - 載せ替え後の調整不要、自動搭載方向認識、スキャンタイプの自動適合
  • D8 DISCOVERでは100 mmから最大500 mmの範囲で検出器距離を連続可変自動認識対応 - 記録角度範囲と角度分解能の最適化をこれまでになく簡便化

専用光学系

EIGER2検出器のための専用設計された、検出器の全領域を活用できるパノラミック光学系は、工具を用いることなく、脱着が行えます。マグネット脱着を採用し、かつリアルタイムDAVINCIコンポーネント認識機能を備えています。これらのアクセサリーは、寄生散乱や0D / 1Dモードでのアンブレラ効果などの悪影響を最小限に抑え、EIGER2の検出ソリューションを完璧に導きます。

対応アクセサリー

  • パノラミックフィルター: Kβ線の除去
  • パノラミック軸発散ソラー: Bragg-Brentano集中法光学系やDebye-Scherrer透過法配置におけるアンブレラ効果低減
  • パノラミック真空パス (EFT) とビームストッパー: 小角X線散乱 (SAXS) における寄生散乱および空気散乱の抑制

EIGER2 R 検出器シリーズ 技術仕様

 

仕様

メリット

有効検出面積

250k : 38.4 x 38.4 = 1,475 mm²

500k : 77.1 x 38.4 = 2,961 mm²

2θ/γ広域モード切り替え対応

ピクセル数

250K : 512 x 512 = 262,144

500K : 1,028 x 512 = 526,336

すぐれた空間分解能

ピクセルサイズ

75 x 75 μm²

カウントレートと分解能の最適化

電荷共有効果の抑制

最大カウントレート

>3.6 × 10⁸ cps/mm²

XRRやHRXRDにおける減衰板なしでの広いダイナミックレンジ測定

ダイナミックレンジ

> 10⁹ ph/s/mm²

最高の2Dデータ品質を実現する高い感度

エネルギーディスクリミネーター

2つ (上限、下限 可変)

サンプル由来の蛍光X線や自然放射線を除外し、信号/ノイズ比を改善

X線検出技術

ハイブリッドフォトンカウンティング

第2世代 EIGER技術

高いカウントレートと広いダイナミックレンジを実現する高速検出機構

対応波長

Cr, Co, Cu, Mo, Ag (5 keV ~ 23 keV)

放射光実績のダイレクトビーム耐性

ひとつの検出器であらゆる波長をカバー

ダイレクトビームによる損傷はありません

センサー厚

450 μm

センサー効率

> 99%: Cr, Co, Cu波長

50%: Mo波長

30%: Ag波長

対応スキャンモード

0D / 1D / 2Dモード: ステップスキャン、連続スキャン

1D / 2Dモード: スナップショットモードとアドバンストスキャンモード

包括的で統一された0D / 1D / 2Dスキャンの実装

すべてのモードにおいて、2θ方向およびγ方向それぞれの柔軟なROI選択

歪みのない2Dデータ記録アルゴリズム (特許)

外部付帯

なし

メンテナンスフリー

消耗品や外部冷却水は不要

アプリケーション

XRR、HRXRD、結晶相定性、結晶相定量、結晶構造精密可、残留応力、極点図など

 

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