Zrとステンレスの溶接部の高速元素マッピング
高速元素マッピングによるジルコニウムとステンレスの溶接部の評価と欠陥部の確認
このアプリケーション例は、高速EDS元素マッピングによりジルコニウムとステンレスの溶接部の微細構造を短時間で分析できることを示しています。これらのEDSマップはX線強度を上げるために大ビーム電流条件でXFlash® 7 検出器を使用して測定されました。
このマップデータは入力カウントレート 2 Mcps以上、出力カウントレート 900 kcps以上で測定されました。高カウントレートでのCr、Fe、Zrの元素マップにより、溶接部でのCrの段階的な拡散、Fe層の形成、金属間化合物や共晶の存在などの複雑な構造が可視化されています。高倍率でのマッピングでは、この試料と励起条件での理論的な限界に近い空間分解能で元素分布が確認できます。
Zrとステンレスの溶接欠陥部の高カウントレートEDSマップ。共晶の形成が確認できます。出力カウントレート: 900 kcps、入力カウントレート: 2.25 Mcps、加速電圧: 15 kV、測定時間: 11 分
同じ溶接部の高倍率EDSマップ。サブミクロンサイズのCrが段階的に上層へ侵入する様子が確認できます。出力カウントレート: 550 kcps、入力カウントレート: 1.375 Mcps、加速電圧: 15 kV、測定時間: 5 分