バイアルからスポットまで
時間とコストの節約
実験台にフィットするspotOn®は、LC-MALDIワークフローのターゲット調製をより迅速かつ簡便なものにします。すべてのサンプル画分で最適なMALDIマトリックスの結晶化を促進し、データ品質を向上させ、データ収集を高速化します。
メソッドと詳細なクエリ、MALDIターゲットとマトリックス溶液を含む全てのspotOn®の必需品は事前に準備され、オペレータの経験に関係なく、実験誤差を減らし、処理ごとの再現性を高めます。
ブルカーspotOn®システムは、ナノまたはキャピラリーLCシステムに簡単に接続でき、再利用可能な384または1536スポットのMALDIターゲットにLCフラクションを分取します。分取の制御は、分取時間(容量)または分画スポット数で設定することができます。さらに、サンプル調製時に近接したキャリブラントも含めることで、質量精度を向上させることができます。MALDI マトリックスは、分取と同時、あるいは設定した乾燥時間後に適用することができるため、MALDI分析のために均一なターゲットスポットが得られます。当社のnanoElute® LC システムを使用する場合でも、他のベンダーの機器を使用する場合でも、分析用 LC によって得られた画分は、その後の分析のためにウェルプレートに簡単に取集することができます。
すぐに測定可能なMALDIターゲットを使用すると、サンプルをより詳細に分析することができます。オフラインのスポットサンプルによる時間制限のない自動化MS/MS分析により、オンラインのみの分析に比べ、より多くの情報を得ることができます。LCによる分離とspotOn®によるスポッティングを通して、サンプル情報はMALDI TOF質量分析計により解析されます。使用するAnchorChipターゲットの種類とスポットされたフラクションの数によって異なりますが、1つのMALDIターゲットで複数のLCランを分析することができます。
MALDI-TOFトップダウンシークエンシングは、NISTモノクローナル抗体IdeSフラグメントから広範な配列情報を導き出す方法として使用することができます。N末端およびC末端の修飾や切断状態に関する信頼性の高い情報を取得しながら、各配列の大部分を検証することができます。
NISTモノクローナル抗体のLC-MALDIトップダウンシークエンシングでは、nanoElute®と新しいspotOn®フラクションコレクター、rapifleX® MALDI-TOF/TOF質量分析計、BioPharma Compass®ソフトウェアの専用ワークフローからなる、大幅に簡略化された新しいワークフローを使用することができます。
70-90残基までの末端配列はルーティン解析が可能で、単一のスペクトルで配列の大部分(70-85%)を確認することができます。LCでは、3つの相補性決定領域すべてを確認することができ、FdではN末端のピログルタミル化、Fc/2ではグリコシル化部位とC末端のリジンクリッピングが決定されます。市販のモノクローナル抗体の分析を含め、LC-MALDIトップダウンシークエンシングによるタンパク質配列解析のユニークな能力を強調する同様の結果が、 トップダウンプロテオミクスコンソーシアムによる最近のリング研究で得られました。
MALDIトップダウンシークエンシング法は、タンパク質のクリッピングバリアントを決定するうえで有効であり、完全に未知の配列のde novoシーケンシングのために十分に高品質なデータを提供します。
For Research Use Only. Not for use in clinical diagnostic procedures.