耐性菌との戦いを支援するために、ブルカーはMBT STAR®-BLアッセイを開発しました。微生物同定の枠を超えてMALDI Biotyper® (MALDIバイオタイパー) の機能を拡張するこのアッセイは、分離株におけるβ-ラクタマーゼ活性の迅速な検出を可能にします。専用のMBT STAR® 試薬キットとソフトウェアモジュールを用いて、容易に結果の解析ができます。
β-ラクタマーゼ活性を分析するには、菌体をβ-ラクタム系抗菌薬と合わせて培養します。β-ラクタマーゼ活性を持つ細菌は抗菌薬分子を効果的に分解することができます。この酵素作用により分子の質量が変化(シフト)し、検出可能になります。この質量変化が本アッセイの原理の中核であり、これがMALDI Biotyper®で正確に測定可能です。
培養後、サンプルをMALDIターゲットプレート上に滴下し、MALDI Biotyper® (MALDIバイオタイパー) により抗菌薬のスペクトルを迅速に取得します。 専用のMBT HT STAR®-BL ソフトウェアモジュールは、加水分解された抗菌薬分子と未分解の抗菌薬分子のピーク強度比を自動的に計算し、分かりやすいプロットとしてデータを表示するため、容易に解釈が可能です。
当社のアッセイは、わずか30~60分の培養時間で実行でき、迅速な結果を提供できるよう、お客様の利便性を考慮して設計されています。 使いやすいMBT STAR®-Carba および MBT STAR®-Cephaキットを使用して、それぞれカルバペネマーゼおよびセファロスポリナーゼ活性を迅速に検出できます。寒天平板またはSepsityper® ペレットのいずれから始めても、当社のソリューションは、抗菌薬耐性との戦いにおいてお客様が常に一歩先に立てるよう支援します。
MBT STAR®-Carbaアッセイは、グラム陰性の腸内細菌、Pseudomonas spp.、 およびAcinetobacter spp.において広く見られるクラスA、B、またはDのカルバペネマーゼ活性を迅速に検出するために設計されています。このアッセイにより、MALDI Biotyper®で簡便にカルバペネマーゼ活性を評価する手段を得ることができます。
セファロスポリン耐性との闘いにはMBT STAR®-Cepha アッセイを使用してください。血液培養陽性後の第3世代セファロスポリンに対する耐性を迅速に検出します。MBT STAR®-Cephaアッセイは、第3世代セファロスポリン系抗菌薬におけるβ-ラクタム環の酵素による特有な加水分解を検出します。
MBT STAR®-Cephaアッセイでは、多剤耐性(MDR)グラム陰性腸内細菌で最も活発に発現する基質特異性拡張型β-ラクタマーゼ(ESBL)およびAmpC型β-ラクタマーゼなどの活性検出が可能です:
ESBL:
AmpC:
染色体性およびプラスミド性
誘導型または過剰発現型遺伝子
例: AmpC型、FOX型、LAT型、DHA型、CMY型
ユーザーは、アッセイ結果と、分かりやすく色分けされた判定結果を特徴とするレポートを取得し、酵素活性の状態を容易に解釈することができます。
このモジュールはMBT STAR®-Carbaキットおよび/またはMBT STAR®-Cephaキットを用いたβラクタマーゼ活性検出アッセイ結果を評価できます。
For Research use only. Not for use in clinical diagnostic procedures.