XRD

高エネルギーX線回折装置

D8 ADVANCE HE および D8 DISCOVER HE

高エネルギーXRD

分析のさらなる深化

従来のX線回折の限界を超える

D8 ADVANCE HEおよびD8 DISCOVER HEは、実績あるD8シリーズのX線回折装置を高エネルギー領域へ拡張します。

モリブデン(Mo)または銀(Ag)のX線源、専用光学系、最高水準の検出器を搭載した高エネルギー回折ソリューションにより、従来のX線回折(XRD)の限界を超え、複雑な材料・構造のより精密なデータ取得と解析を可能にします。

High-Energy XRD:より多くを観察し、より多くを実現し、より深く理解する

より多くを観察

完成電池セルや不均一触媒反応用セットアップなど、実使用環境に近い条件下で試料を非破壊で分析できます。

PDF解析により、アモルファス/ナノ構造/構造の乱れた材料の局所構造を解析できます。

より多くを実現

高効率CdTe検出器により、より多くのデータを短時間で取得できます。

さまざまな温度条件下での充放電サイクル試験を含め、高精度な温度・雰囲気制御、in-situ、オペランド測定に対応しています。

交換が容易なサンプルステージが豊富に用意され、さまざまな試料に柔軟かつ効率的に対応できます。

より深く理解

包括的なDIFFRAC.SUITEソフトウェアにより、計画、測定、解析までを一貫して実行できます。

D8 ADVANCE HEおよびD8 DISCOVER HEは、MoまたはAg線源を搭載し、オプションの集光光学系により、高分解能で透過力に優れたXRD測定を実現します。

高度な構造解析のための最適化

高エネルギーX線源と先進的な検出技術を中心に設計された高エネルギー回折ソリューションは、より高い実空間分解能、優れたX線透過力、そして統計変動の小さなデータ取得により、従来のXRDでは難しかった測定・解析領域を広げます。

高エネルギーMo/Ag線源:解析の可能性を拡大

D8 ADVANCE HEおよびD8 DISCOVER HEは、MoまたはAgの高エネルギーX線源を搭載し、標準的なXRDで用いられるCu線源よりも広いQ範囲で全散乱データの取得を可能にします。

高エネルギー線源により、Q=8 Å⁻¹を大きく超える領域までデータを取得でき、二体分布関数(PDF)解析において局所構造に由来するピークをより明瞭に分離できます。

これらの短波長線源は高いQ値を持ち、原子位置や変位の不確かさを低減し、より詳細な構造決定を実現します。

SiO₂のXRD生データおよびPDF。ピーク分解能の向上により、結合距離をより正確に決定できます。

複雑な試料のXRD解析

MoおよびAg線源はエネルギーが高いため、複雑な試料環境においても高い透過力を発揮し、従来のXRDセットアップでは困難なアプリケーションにおいても高分解能XRD測定を可能にします。D8 ADVANCE HEおよびD8 DISCOVER HEにより、実動作環境下でのLiイオン電池のオペランド測定など、複雑なシステムや完成デバイスの解析が可能です。

電池パウチセルの一般的な構造と、Cu、Mo、Ag X線の透過力を示す模式図。Cu 線源では減衰が大きく透過X線強度が弱くなる一方、MoおよびAgはその透過力により高いX線強度と良好な回折プロファイルを得ることができます。

高効率CdTe検出器:すべての光子を有効に活用

D8 ADVANCE HEおよびD8 DISCOVER HEには、テルル化カドミウム(CdTe)ベースの検出器であるLYNXEYE HEおよびEIGER2 R CdTe 500Kを搭載できます。

これらの検出器は高エネルギーX線に対して卓越した検出効率を示し、CuからAgまでの幅広いエネルギー範囲で高い信号強度を実現します。

柔軟なサンプルハンドリング

D8 ADVANCE HEおよびD8 DISCOVER HEは、幅広いサンプルステージと測定環境を選択でき、さまざまな試料の解析を可能にします。

 

1台で3種類のサンプルステージ

3-in-1キャピラリーステージは、キャピラリー、反射、フィルム透過測定に対応します。高精度マグネット式コンポーネントによる迅速かつ容易な交換・着脱を実現し、付属のキャピラリーアライメントツール(CAT)により、複雑なアライメントなしでキャピラリーを搭載可能です。

 

1台で3種類のステージ:(左から)キャピラリー測定、反射測定、フィルム透過測定。

ハイスループットサンプルチェンジャー

  • UMC 150 HTS-3:3枚のウェルプレートおよび288サンプルのハイスループットスクリーニングに対応します。
  • AUTOCHANGER:最大6本の交換式タワーにより、合計90サンプルを搭載できます。

電池研究

  • 電池専門家が設計した電気化学セル
  • さまざまなサイズに対応する柔軟なパウチセルホルダー
  • ソフトウェアに完全統合されたポテンショスタットを利用できます。

温度・雰囲気制御ソリューション

  • キャピラリー高温チャンバー:室温から+1,000 ℃まで対応
  • パウチセル:-10~+110 ℃でのオペランド測定に対応
  • モジュール式温度チャンバー:-180~+2000 ℃まで対応

High-Energy XRDの性能をさらに詳しく

High-Energy XRDの性能についてさらに詳しく知りたい場合は、カタログをダウンロードして頂くか、Brukerへお問い合わせください。

従来のXRDを超える構造情報へのアクセス

高エネルギーX線回折装置はXRD解析の可能性を拡張し、無秩序な材料や複雑な層状材料など、従来法では解析が難しい試料の構造詳細を明らかにします。同時に、すでに確立されたアプリケーションに対しても性能向上を提供します。

高エネルギー結晶構造解析のメリット

アモルファス材料の解析

高エネルギーXRDとPDF解析を組み合わせることで、アモルファス材料における短距離原子配列を明らかにできます。これにより、長距離周期性が存在しない場合でも構造評価が可能になります。

無秩序材料の解析

高エネルギーXRDは、PDFデータと逆空間データを組み合わせることで、無秩序材料の詳細な解析を可能にします。このアプローチにより、材料特性に影響する局所構造と長距離構造秩序の違いを明らかにできます。

電池のオペランド測定

高エネルギーX線により、実使用環境下で電池セルをそのままオペランド解析できます。高い透過力により、サイクル中の負極および正極の挙動を同時に把握できます。

より優れたサンプル統計性

高エネルギーXRDでは、試料内部までX線が侵入するため表面効果を最小限に抑えます。これによりバルク由来の信号品質が向上し、短い測定時間でより多くの回折ピークを取得することで、迅速な分析が可能になります。

ラボで実現する詳細な構造解析

ラボ用高エネルギーXRDにより、限られたビームタイムに依存せず長期間の実験が可能になります。これにより、触媒反応などのプロセスを長期間にわたって連続的にモニタリングできます。

オールインワンソフトウェア:計画、測定、解析

データ取得と解析は、専用ソフトウェアプラットフォームDIFFRAC.SUITE上で一括して実行されます。

DIFFRAC.SUITEは、測定条件設定から解析までのシームレスなワークフローをサポートし、一貫性と再現性のあるデータ評価を保証します。さらに、自動解析ソフトDIFFRAC.BBE(Black Box Evaluation)を使用することで、ソフトウェア上で自動ワークフローを大規模に構築できます。

DIFFRAC.EVA:0D、1D、2D回折データを迅速かつ高い信頼性で評価するための汎用XRDソフトウェアです。

DIFFRAC.TOPAS:学術界および産業界の双方で広く利用されるリートベルト法による構造精密化などのフィッテイング解析ソフトウェアで、あらゆる種類の回折・散乱データの統合に対応します。

DIFFRAC.SUITEソフトウェアによるオペランド電池測定

Watch the Launch Webinar: High-Energy X-ray Diffraction

Discover how high-energy XRD enables the analysis of complex materials, such as this porous framework, in our launch webinar. 

この多孔性フレームワークのような複雑な材料の解析を高エネルギーXRDがどのように可能にするかをウェビナーでご紹介しています。

D8 ADVANCE HEおよびD8 DISCOVER HE向けのウェビナーで、高エネルギーXRDの可能性をご確認いただけます。本ウェビナーでは、高エネルギーXRDにより、より豊富な構造データの取得、全散乱実験、高度な測定環境での材料解析が可能になることを、実アプリケーションおよび装置デモを交えて紹介します。高エネルギーXRDが研究をさらに発展させる方法をご確認ください。