Dynamic SFC
チョコレートなどの食品を製造する際の結晶化の制御は、口にした時の滑らかさや光沢、消費期限に影響するため非常に重要です。新しい Dynamic Crystallization (動的結晶化)解析の手法を活用することで、油脂と混合物の挙動を2時間以内に解析できるため、チョコレートをフィリングやコーティングに使用できるかの最終判断を迅速に行うことができます。
パルス核磁気共鳴 (NMR) による直接あるいは間接的なSFC(Solid Fat Content、固体脂含有量)測定は、AOCSやIUPACの公定法として既に確立されています。それにも関わらず、完全な結晶化のパターン分析する場合には、サンプルが結晶化するまで何時間もかかるため、パルスNMR によるアプローチは非常に扱いにくく時間の浪費にもなります。
Dynamic SFC のアプリケーションは、食品業界で扱われる油脂の結晶化の特性解析を120分以内で実施するために開発されました。即ち、製造ラインにおける油脂の品質評価や使用中止の判断を迅速に行うために許容される時間内で、ということです。この分析法は、工場への油脂原料受け入れ検査や、製菓およびチョコレート業界におけるフィリングやコーティング用油脂の使用中止の指針にも適用可能です。またこのアプリケーションは、機械のパラメーターを最適化するのにも活用できる可能性があります(例えば、冷却トンネル内の温度勾配と速度など)。
特徴とメリット
- 使用する油脂と混合物の結晶化のパターンに基づく品質管理
- 最大120分で完了する、油脂と混合物の迅速な動的結晶化解析
- 製品の品質向上のための原材料の品質改善
- NMRの専門家でなくとも扱える容易な操作性
- 最低限の設置環境要件
- 化学的な前処理が不要
今後、新製品がリリースされる予定です。
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